十三日目 浜松駅〜豊橋駅まで

再びR1に合流しすっかり愛知県突入後はただ歩くだけでつまらんなぁと思いつつ路面電車の走る豊橋中心地に突入。一応ここいらが吉田宿のはずだがめぼしいモノはほとんど無い。代わりと言ってはなんだがここでは静岡県では沼津以西では見ることの無かったルーズソックスの女子高生がいた。静岡中部以西は素足or紺のソックスばかりだったもんなぁ。と考えながら豊橋の駅に近づくと片言の日本語で「まっさーじキモチイイヨ」とお誘いを頂くがパス。ちゃんとしたマッサージは激痛。ちゃんとしてない怪しげなマッサージは財布に激痛だしな。
日時宿場天候所要時間歩数距離交通費
2002年7月24日浜松〜吉田晴れ11時間30分56433歩 41.7km約5000円

舞阪まで三里って12kmか

銀行の敷地にひっそり佇む本陣跡

JR浜松工場への引き込み線跡

2つ御堂となりの高札跡。可美村ってどこよ。
交通費が馬鹿にならないので、今回は移動手段に車を利用。ゴール地点に車を置いてそこからスタート地点まで電車で戻るというパークアンドライド方式だ。もちろん高速使ったらどえらく高く付くので全部下道で行く。
しかも静岡県内の有料バイパスが無料になる夜間を狙った計画的犯行だ。
で豊橋に着くなり駅近くの一日放置しても1600円しか取らないという駐車場に突っ込んで豊橋駅に向かい浜松まで電車内でしばし爆睡。
のはずだったが、おばはん二人組が車内中に響き渡る大声でたわいも無い日常会話をおっぱじめやがった。
だがそのおばはん。電車が動き始めてまもなく
ええ〜っ!この電車大垣行きちゃうの〜
まったくこのハタ迷惑なおばはんが電車乗り間違えなければ思いっきり爆睡出来たのにと悔やみながら二川を過ぎて静かになった車内で俺様は意識を失った。
気が付くと浜松に着いたらしいので眠い眼を擦りつつ前回ゴール地点の遠鉄第一通り駅に向かうが7時だというのにすでに暑いし、なんと言ってもセミの絶叫が殺人的だ。
そんなわけで7時5分にスタートして、もはや石碑くらいしかない浜松宿を過ぎいくつか写真を撮って気が付いたらデジカメの電池残量警告を表示してやがるので、コンビニを探すがなぜかこのR257となっている東海道にはガソリンスタンドと車屋とバイク屋ばかりでコンビニが見あたらない。ようやく東海道線ガード過ぎてしばらくの所にセブンイレブン発見。おそらく東海道ツアーではここから先は滋賀県までセブンイレブンは無いよなぁと思いつつ(今はセブンイレブンも順調に愛知県に進出してます。)電池とお茶を買い、お茶は100円ショップで仕入れた秘密兵器ペットボトル保冷バッグに仕舞い込み再出発だ・・・が、このデジカメは電池交換すると撮った画像までパーになる仕様なのでこれを回避するには、背中のリブレットを取り出してUSBケーブルで給電しつつ交換しなくてはいけない。
というわけで今度はリブレットを拡げられそうな喫茶店かハンバーガー屋を探すと遙か前方にMの看板発見。しかしようやく辿り着くも残念ながら開店1時間前だ。やはりモスバーガーは朝のメニューは無かったのか。でさらに行くとマクドナルドドライブスルー発見。で客より店員の方が多いマクドでホットケーキセットを頼んで昨日の昼以来の固形燃料をやっつける。なんせ昨晩は晩飯の代わりに夕方に液体燃料を注入して無理矢理爆睡したので・・・そーいや心なしか俺様酒のせいでなにやら甘ったるい匂いがするなぁ。
で無事デジカメの電池交換を済まし店を後にして舞坂宿を目指す。

舞阪の松並木

浪小僧の像
ほどなく旧東海道はR257からそれて、歩道が無いうえ大型車の行き交う危険な道に突入。距離が長い分、前回の天竜川橋より危ないし、ひたすらまっすぐで見所無しはつまらん度原宿と甲乙つけがたいなと思いつつ1時間半ほどで舞坂の松並木突入。
ふと足元の石碑を見ると日本橋と書いてある・・・およそ12,3mの間隔で石碑が並んでいるってことは55個有るはずだから・・・600m以上有るのかこの松並木。
松並木が終わったところに便所と水道とベンチが用意されていたので汗が乾いて塩でジャリジャリの顔をじゃぶじゃぶ洗い男前に戻った俺様は休憩。ふと見ると可愛らしい男の子の像がある。説明を読むと漁師が網を上げたら真っ黒な小僧が掛かり、気味が悪いから殺そうとした漁師に向かって、命乞いをした真っ黒な小僧は
「おいらは海の底に住む浪小僧といいます。命だけはお助け下さい。お礼に海が荒れる時は太鼓を叩いてお知らせします。」
と言うわけで無事に海に帰った浪小僧は以来、海が荒れる前には太鼓を叩いて知らせるようになったそうな。
っていう話と像がえらい違うがまぁいっか。

舞阪の脇本陣跡

駕篭。かなり窮屈そうだ。

舞阪雁木跡
再び歩き始めると程なく舞坂宿突入。で舞坂宿脇本陣を見学にいくと見学者はおいら一人だけなのであちこちご丁寧に説明して頂きました。廊下も畳だし風呂は漆塗りとさすが大名ともなると違うなぁ。からくり仕掛のような窓に感動しつつ、外の暑さが嘘のような風通しの良さに古の人々の知恵に感心するのであった。(冬は寒そうだけど〜)二階には篭が置いてましたがこれは相当窮屈そうだ。ですっかり汗が引いたところで舞坂の雁木跡を見て弁天島駅にむかう。昔の人が船使うなら、おいらも電車使っていかんわけは無いだろうと新居町駅までチョンボ。
まぁ電車まで結構あるので弁天島駅でコーラ一気飲み。予想通り飲んだ分だけ流れる滝のような汗。ちょっとずつ時間を空けて水分補給しないとこうなるのは判っているんだけどね。ちなみに甘い飲み物はだめ。飲んだ後余計に喉が渇くのでお茶がベスト。
でやって来た電車に乗り込むと車掌さんが女性。JR東海さん。こうした取り組みは少なくとも俺様にはすごく好評です。

新居の関所

ほおずき畑?

潮見坂公園跡から遠州灘を望む。
で新居宿と言えば関所だが、ここは江戸時代の建物が明治以後も学校やら役場として活躍して今に至るという何とも物持ちの良い建物だそうだ。箱根の関所はあふれるような修学旅行生に恐れをなして関所抜けしたので見学と称して涼む事にする。なんせ時間はたっぷりあるしこの暑さでがむしゃらになって歩いたら間違いなく倒れそうだ。で役人さんのマネキンが誰かに似ているけど思い出せず、展示してある数々の責め道具に通行手形を持たぬ現代の旅人はびびりまくるのだった。残念ながらここも館内は撮影禁止なんでクーラーの効いた資料館でゆっくり休むことに徹し再び白須賀宿を目指す。一応、新居関所で、通行手形の代わりに新居宿旅籠「紀伊国屋資料館」の割引券を貰ったのだが使うことなく通り過ぎてしまった。で宿場を抜けR1と平行した高台の旧東海道を行くと田んぼやら畑が広がっているのだがなぜかほおずきが畑に一杯植えられている所がある。鉢植えにするにはサイズがでかいし、今時実を口の中に入れてキュウキュウ鳴らす人もいないだろうし、食えるわけでもないし・・と松並木を進むとようやく潮見坂・・
坂の途中からその名の通り遠州灘が見えますが接近中の台風でえらい波。きっと海の底で浪小僧がコージーパウエルのごとく激しくドラムを叩いているに違いない。で結構きつい坂を登り切ったところに白須賀宿の漁具や農機具を展示している資料館があり、冷たい麦茶をごちそうになり一休み。するとプール帰りの真っ黒に日焼けした小学生がわんさかとやって来た。彼らも忙しいらしく「クワガタ取りに行こうぜ」などと言っている。で15時半を回った頃ようやく白須賀宿。曲尺手と立て札しか残っていない。で先ほどから女子中学生と出食わす度にこんにちわと声を掛けられるのだが湖西市の中学の校則かなぁ。少なくとも俺様が有名になった証ではないようだ。

愛知県豊橋市

二川宿
白須賀宿を過ぎて境川を越えると愛知県。で程なく夜明けに車で走ったR1を歩く。辺り一面赤茶けた何も植えられていない畑が広がる荒涼とした風景。西に傾き始めた太陽がじりじりと俺様を照らす。
東海道つまらん度はNo1だな。この区間
そんな感じで一時間後には頭痛いしわ顔面が痙攣し始めるわで熱中症一歩手前の俺様はようやくこっから先のコンビニの代名詞サークルK発見。でお茶とたばこを補給し、とにかく体温を下げないといかんので
ガリガリ君
を買う。無論あとでやたら喉が渇くのは承知だがガリガリ君をおいて熱中症一歩手前の俺様を救えそうなアイテムは無い。まぁこうした適切な判断とガリガリ君(ソーダ味)のお陰で危機を脱することができた。
ありがとうガリガリ君
で熱中症の危機から脱した俺様は新幹線ガードをくぐり東海道線踏切を渡って二川宿。
ここは道路の幅江戸時代サイズ、しかも歩道は無く裏道となっているのか結構な交通量ゆえ危険な宿場町である。本陣跡資料館も16時には閉めた様なので見るところ休むところないじゃんとブツクサいいながら豊橋目指してGo

上段の間

雪隠(小)

雪隠(大)引き出し付き
二川宿本陣資料館

二川宿本陣資料館に立ち寄ってみた

2004年8月14日、中山道守山宿を目指す道中、工事中で歩けなかった
岡部宿に立ち寄り今度はすでに閉館の時間だったため立ち寄れなかった二川宿本陣資料館に立ち寄った。
先を急ぐ旅だったが、都合30分もお邪魔することになったスケールだった。
展示品もさることながら、おいてある資料などのパンフレットが豊富で全部持って帰ったら電話帳くらいの厚さになりそうだ。
またご近所というか同じ豊橋市内である姫街道についても「本坂通」として紹介されていた。
姫街道は7月に熱中症でフラフラになりながら夜9時にゴールしたが本来の追分では無かったので
本日、岡部、二川に続いてこの後3つめの寄り道である御油に立ち寄りまたまた修正の旅をすることになるのだった。

吉田宿本陣跡
で二川駅を過ぎると火打坂。傾斜はそれほどでもないがここも歩道がない。おまけに夕方のラッシュ時なのでかなりの交通量。というか信号渋滞なんでそれほど危険じゃないが、エンジン+エアコンの廃熱でむせ返るような暑さに辟易しつつ火打坂を登り切り左にそれてR1と平行した道を行く。途中また汗が止まり俺様オーバーヒート状態に陥った上、体力が尽きてきたのでビール一気飲みで酒パワー全開だ。

12日目 掛川宿−袋井宿−見付宿ー浜松宿に戻る14日目 吉田宿−御油宿−赤坂宿ー藤川宿−岡崎宿へ進む
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